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議会質問・討論・意見陳述

市民参加のまちづくりを!【福田まさひこ議員の代表質問】(2024年第3回定例会)

2024/9/5

五井駅東口のまちづくりについて

(1)拠点まちづくりビジョンの取組み等について

私の名刺には「地域の声をまちづくりに」と印刷しています。私たちが住んでいるところは私たちの声を反映したまちにしたいという思いからです。

日本では市民参加がなおざりにされているのではないでしょうか。全国どこに行っても駅前は同じような大きなデベロッパーによる開発で、特徴のない街になってはいないでしょうか。

まちづくりについて重要な点として、

①まちづくりの基本に様々な視点、市民の目線を盛り込むこと。

②市民が主人公となるような市民参加の原則をつくること。

と考えます。

 

市原市は、JR3駅を中心都市拠点と定め、「市原市拠点まちづくりビジョン」を策定し、基本的なまちづくりの方向性を示しました。そのビジョンの五井駅周辺地域での具体化として市原市拠点別整備基本計画(五井編)を2022年に策定しました。

市原市拠点別整備基本計画(五井編)には、五井駅周辺における都市機能の充実・強化のために、「未来ビジョンミーティング」が開催され、その結果が記載されています。

ミーティングは「拠点まちづくりビジョンを踏まえ、参加者が考える「市原市で暮らす3世代(若者世代・子育て世代・高齢者世代)が、将来どのような暮らしや交流をしたいのか」の視点で議論されています。

一方、文化交流施設の整備の方向性として実施した市民アンケートの複数選択回答では、

・災害時の備えなど安全・安心施設55%

・バリアフリー、ユニバーサルデザインに優れた施設37%

・省エネ、地球環境に配慮27%

などがあり、施設設計に必要な幅広い視点の要望が読み取れます。市の中間まとめにはこれらが反映されていると考えられます。

施設に関わらず、まちづくりにおいては、より様々な視点を取り込むことが必要と考えます。

 

 

質問① まちづくりの視点について伺います

五井駅東口地区土地区画整理事業を想定する地域の全てのゾーンに共通する次のような4つの視点が必要ではないかと考えます。

(1)災害に備える視点

例えば水害対策です。近年発生している雨量(1時間あたり100mm)にも耐えうるまち

(2)ジェンダーとユニバーサルデザインの視点

女性、障がい者や認知症など全ての世代・立場の方とともに生きるまち

(3)地球温暖化対策の視点

全ての建物をZEB化するなどカーボンニュートラルを追及し、緑あふれる、水にも触れることが出来るまち

(4)市内経済循環の視点

大企業だけが潤うのではなく、市内の中小企業も含めた多

くの企業が事業に参画でき、地域経済を潤おすまち

 

以上のまちづくりの際の4つの視点について見解を問う。

 

(答弁後)

本質問項目の冒頭に申しましたように、私たちが住んでいるところは私たちの声を反映したまちにしたいという思いからです。

市民の様々な視点の取り込みが必要だと考えます。

 

参考

ジェンダーの視点

性差別や性別による固定的役割分担、偏見などが社会的に作られたものであることを意識していこうとする視点。(内閣府男女共同参画局)

例えば設計に女性設計者を入れる

ユニバーサルデザインの視点

年齢や能力、状況などにかかわらず、デザインの最初から、できるだけ多くの人が利用可能にする視点(Wikipedia)

 

 

 

 

 

 

市原市拠点別整備基本計画(五井編)の「推進体制」には、「市民、事業者、市などが将来像を共有しながら連携して取り組むことが必要です。」とあり、市民の声を取りこむことの必要性が記載されています。

また、先行する文化交流施設事業では、市民参加の場としては、アンケート、ワークショップや検討委員会が開催され進行中です。

まちづくりにおける市民参加として、他市の状況を調査したところ、

・基本原則として、参画、協働、情報共有を明確にする

・手法として、アンケート、ワークショップ、委員会(審議会)などを活用する。

・市民参加の機会として、設計(Plan)、実行(Do)、から完成評価(Check/Action)までの全段階で実現する。

などが、まちづくりに重要視されています。

 

質問②まちづくりへの市民参加について質問します。

現在進行中の「文化交流施設」事業の展開においては、既に実施中の設計(計画)段階に加え、実行段階、評価段階にも市民意思を反映する場を設けることを提案します。当局の見解を伺う。

 

(答弁後)

例えば

実行段階においては、

基本設計、詳細設計を開示しての、意見を募り反映

評価段階においては、

完成後の利用者アンケート、改善提案

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

五井駅東口のまちづくりは、更級地区に続き、市の中心拠点地としての五井地区を開発する事によって、人口減少などの市の課題の解決を図るものとされていると考えます。

区画整理組合方式により、計画期間は2022年~2032年の10年間。大和ハウス工業㈱が事業協力者となり、組合設立の2026年度までに、各ゾーンの全ての計画を作り、工事開始をめざしています。

本年度予算としては

・五井駅東口土地区画整理事業等の推進

(組合設立準備委員会の設立等)事業予算73,085千円

・文化交流施設の整備

(基本構想・基本計画の策定)事業予算18,892千円

が計上されていますが、事業全体の予算は示されていません。

 

「(仮称)五井駅東口地区土地区画整理事業概要資料」の中に、市内施工地区の事例として、更級地区の事業(平成19~26年度)が紹介され、総事業費96億48百万円となっています。

 

質問③(まちづくりの予算)について伺います。

今回の五井駅東口地区土地区画整理事業の総事業費については現在同協議会が取りまとめていると聞いております。

本事業に関わり、市からの助成などの持ち出しなど全事業期間にわたっての予算見込みとその内容を伺います。

また、更級地区の事業において、市からの助成などの持ち出し金額とその内容を伺います。

(答弁後)

八幡宿、姉ヶ崎など、他のまちづくりの予算と合わせた全事業の予算概要は示されておらず、市民には一体どれだけ予算が投入されるのかわかりません。

また、公共施設の改修に要する大きな予算が必要になることも明らかになっています。

今後このような投資予算が市全体の予算にどれだけ占めるのか。それにより、福祉関係や災害対策などの予算への影響が心配されます。

実際、今年度の総合計画には、行財政改革の効果として、国民健康保険料、介護保険料の見直しから歳出削減と記載され、実施されています。

市民のくらしを豊かにし、地域を守ってこそのまちづくりだと考えます。

そのことが人口を維持し、市の発展につながるのではないでしょうか。